本記事では、腰痛時にランニングしても大丈夫?と気になる質問について解説します!腰痛時にやってはいけないこと、ランニングやジョギングの予防効果、正しいランニング方法や注意点とは?腰痛と運動のポイントを解説していますので、最後までご一読ください!
腰痛の時の過ごし方は?ランニングやジョギングについて
腰痛は、日本人の約8割が一生のうちに経験すると言われています!腰痛を予防するためには、日頃から正しい姿勢や動作を心がけ、適度な運動をすることが大切です。ここでは腰痛と、ジョギングやウォーキングの注意点をお伝えします。
そもそも、ランニングは腰に悪いの?
ズバリ、ランニングの仕方によって「腰痛の原因」になることがあります!腰痛に影響するかどうかは、ランニングのフォームや強度、ランナーの体力や腰の状態などによって異なります。
1つ目の原因は「フォームの乱れ」。ランニングのフォームが悪いと、腰に過度な負担がかかり、腰痛を引き起こす可能性があります。例えば、猫背や反り腰の姿勢で走ったり、足を前に出すときに腰を反らしたりすると、腰に負担がかかりやすくなります。
2つ目の原因は「体力不足や腰の状態」。体力が十分でないまま長距離や高強度のランニングをすると、腰に負担がかかり、腰痛を引き起こす可能性があります。また、もともと腰痛持ちの人や、腰に負担がかかりやすい体質の人は、ランニングによって腰痛を起こしやすくなります。
代表的な原因として、この2点に注意が必要です。ランニングの前後にストレッチや筋力トレーニングを行うことで、腰への負担を軽減することができます!
腰が痛い時は走らない方がいい?運動をしない方がいい?
実は「急性腰痛」「慢性腰痛」によって、考え方が少し異なります!急性腰痛は、重いものを持ったり、無理な姿勢をとったりしたことで、腰の筋肉や関節に損傷が起こって起こります。痛みが激しく、歩いたり動いたりするのが困難になることもあります。急性腰痛の時は、安静を保ち、患部を冷やすことが大切です。痛みが治まってきたら、ウォーキングなどの軽い運動から始めましょう。
また慢性腰痛は、腰の筋肉や関節の慢性的な炎症や、骨の変化などが原因で起こります。痛みが長引く傾向があり、日常生活に支障をきたすこともあります。慢性腰痛の時は、適度な運動が症状の改善に効果的です。ただし、痛みが強く出る場合は、無理をせず安静にしましょう。
ランニング(軽度の運動)は、腰痛の予防や改善に効果的です!しかし、急性腰痛の時は腰に負担がかかるため、避けましょう。慢性腰痛の時は、正しいフォームで、無理のない範囲でランニングをしましょう。
腰痛になった時にやってはいけないことリスト
腰痛の時にやってはいけないこととして、次のことを認識しておきましょう!
注意1:安静にしすぎる
腰痛の初期は、安静にすることで痛みが和らぐことがあります。しかし、安静にしすぎると、筋力が低下して腰痛が悪化する恐れも。痛みが強くなければ、できる範囲で動いて筋力を維持しましょう!
注意2:腰に負担がかかる動作をする
腰に負担がかかる動作をすると、痛みが悪化したり、症状が長引いたりすることがあります。荷物を持つときは、両手で持ち、足を曲げて腰を反らさないようにしましょう。また、長時間同じ姿勢を続けたり、前かがみの姿勢を長時間続けたりするのも避けましょう!
注意3:過度なストレッチ・運動をする
腰痛の原因が筋肉の緊張であれば、ストレッチや運動で改善することもあります。しかし、痛みがある状態で無理にストレッチや運動をすると、逆効果になることも。痛みがない程度に、ゆっくりとストレッチや運動を行いましょう。
注意4:原因が不明のまま患部を温める
ぎっくり腰などの急性腰痛では、患部を温めることで炎症が悪化してしまうことがあります。また、腰痛の原因が内臓疾患の場合は、患部を温めることで症状が悪化する可能性も。原因が不明な場合は、患部を温めるのは避けましょう。
注意5:ストレスを抱える
ストレスは、腰痛の原因や悪化の要因となることがあります。ストレスを溜め込まないように、適度な運動や趣味でリフレッシュするようにしましょう!
腰痛の原因や症状は人によって異なるため、必ずしも上記の全てが当てはまるわけではありません。ただし、腰痛の悪化を防ぐために、上記の点に注意することは大切です。腰痛の症状がひどい場合は、無理をせずに医療機関を受診しましょう。
腰痛予防のために!日常からできることは?
腰痛予防の過ごし方のポイントは?
腰痛予防の過ごし方のポイント
・座るときは、椅子の高さや角度を調整し、背もたれにしっかりと寄りかかる
・立つときは、足を肩幅に開き、お腹をへこませ、背筋を伸ばす
・歩くときは、背筋を伸ばし、ゆっくりと歩く
・重い物を持ち上げるときは、両手で持ち、足を曲げて腰を反らさない
・長時間同じ姿勢を続けるときは、こまめに休憩をとる
・湯船に浸かって体を温める
・適度な運動や趣味を楽しむ
・日常的に軽度のストレッチを習慣にする(朝・お風呂上がりなど)
長時間同じ姿勢を続けると、腰に負担がかかりやすくなります。座るときは、背筋を伸ばし、椅子に深く腰掛けましょう。立つときは、お腹をへこませ、背筋を伸ばしましょう。筋力が低下すると、腰への負担が大きくなります。ウォーキングや水泳などの有酸素運動を、週に3回以上、30分程度を目安に行うようにしましょう!
腰痛予防にウォーキングは効果的?何歩歩くべき?
ウォーキングは、腰痛予防に効果的な運動です。ウォーキングをすることで、以下の効果が期待できます。
ウォーキング効果1:筋力アップ
ウォーキングは、全身運動です。ウォーキングを続けることで、腹筋や背筋などの筋力がアップします。筋力がアップすると、腰を支える力が強くなり、腰痛の予防につながります。
ウォーキング効果2:柔軟性アップ
ウォーキングは、関節を動かす運動です。ウォーキングを続けることで、腰周りの柔軟性がアップします。柔軟性がアップすると、腰への負担が軽減され、腰痛の予防につながります。
ウォーキング効果3:血行促進
ウォーキングは、血行促進に効果的な運動です。血行が促進されると、筋肉の疲労回復が早くなり、腰痛の予防につながります。
腰痛予防のための目安としては、週に3回以上、30分程度のウォーキングを続けることが理想的です!歩数の目安は、1日1万歩程度。ただし、無理のない範囲で行うことが大切です。ウォーキング前には、軽くストレッチをしてウォーミングアップをしましょう。ウォーキング後は、ストレッチをしてクールダウンも忘れずに行いましょう。
腰痛予防にはどこを鍛えればいい?
腰痛予防に鍛えておきたい筋肉
・腹筋
腹筋は、腰を支える大切な筋肉。腹筋を鍛えることで、腰への負担を軽減してくれます。筋トレメニューとしては「プランク」「レッグレイズ」「クランチ」など。
・背筋
背筋は、腰を後ろから支える筋肉。背筋を鍛えることで、腰の安定性を高めてくれます。「バックエクステンション」「ローイング」「レッグレイズ」など。
・腸腰筋
腸腰筋は、腰と大腿部をつなぐ筋肉。腸腰筋を鍛えることで、腰の可動域を広げて体幹をサポートしてくれます。「ブリッジ」「シットアップ」「片足立ち」など。
これらの筋トレは、自宅でも簡単に行うことができます!ただし、無理のない範囲で行うようにしましょう。また、腰痛予防には、正しい姿勢を保つことも大切です。長時間同じ姿勢を続けると、腰に負担がかかりやすくなります。こまめに姿勢を正し、腰への負担を軽減しましょう。
腰痛は、一度発症すると再発しやすいため、予防が大切です。適度な運動と正しい姿勢を心がけ、腰痛のない健康的な生活を送りましょう。
運動で腰痛が悪化する人と改善する人の違いは?安静にすべき期間
運動で腰痛が悪化する人、改善する人の違いは?
腰痛が運動で悪化するか改善するかの違いは、運動の種類、強度、腰の状態による違いです。強度が高すぎるか、 運動フォームが崩れていると、腰痛を悪化させるリスクはもちろん高まってしまいます。
一方で腰に負担の少ない運動を普段から少しずつ行なっている人は、腰痛改善(予防)に効果が期待できます。ピラティスや水泳など、腰を支えながら全身を動かす低インパクトの運動は、腰周辺の筋肉が鍛えられます。更に筋肉の柔軟性が高まり、痛みの緩和にも好影響があります。
腰を痛めたら何日で治る?安静にすべき期間は?
腰を痛めた場合、治癒までの期間は3日~1週間程度が一般的です!ただし、痛みの程度や原因によっても異なります。
急性腰痛症(ぎっくり腰)の場合、痛みが最も強く現れるのは発症から2~3日程度。この期間は安静にすることが大切ですが、あまり長く安静にすると、筋肉が硬直して回復が遅くなる恐れがあります。そのため、痛みが落ち着いたら、徐々に体を動かすようにしましょう。
慢性腰痛の場合、原因が特定できないことも多いため、治癒までに時間がかかることがあります。また、痛みが長引いている場合、腰の周りの筋肉や関節が弱くなっている可能性があります。そのため、適切な運動やストレッチで筋力や柔軟性を高めることが大切です。
急性腰痛症の場合、安静にすべき期間は3~4日程度が目安です。ただし、痛みが強い場合は、無理に動かずに安静にしましょう。また、慢性腰痛の場合は、痛みや症状の程度に合わせて、医師や専門家の指示に従いましょう。
腰痛で動けないときは安静にするべき?
痛みが強く動けない場合は、第一優先で安静に過ごしましょう!ただし、痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で動くことで回復を早めてくれます。
痛みが強い場合
痛みが強い場合、無理に動くと、筋肉や関節にさらに負担がかかり、症状が悪化する可能性があります。そのため、横向きに寝て、足の間に枕を入れて、腰をくの字に曲げた姿勢をとるのがよいでしょう。また、冷やして炎症を抑えることも大切です。
痛みが落ち着いた場合
痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で動くようにしましょう。体を動かすことで、筋肉がほぐれて血行が良くなり、回復が早まります。ただし、痛みがぶり返すような場合は、無理をせずに安静にしましょう。
安静にする期間
安静にする期間は、基本的に3日以上は必要ないと言われています。ただし、痛みが強い場合は、1週間程度安静にすることも検討しましょう。
また以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
注意すべき腰痛症状
・痛みが2週間以上続く
・痛みが足にも出る
・排尿や排便に異常がある
・発熱や吐き気がある
腰痛は、誰にでも起こり得る症状です。上記を参考に、適切な対処をしましょう。
腰痛時にランニングをしても大丈夫?関連する質問(Q&A)
ぎっくり腰のあとにランニング再開ができる時期の目安は?
ぎっくり腰のあとにランニングを再開できる時期の目安は、「痛みが完全に消えてから」と考えましょう!ぎっくり腰は、腰椎の椎間関節や筋肉の損傷によって起こる急性の腰痛です。痛みが強く、歩行や立ち上がることが困難になることもあります。
ぎっくり腰の治療は、安静、鎮痛剤、理学療法などが一般的です。安静は、痛みが強い時期は必要ですが、長引くと筋力低下や関節の可動域の低下を招くため、早めに運動を再開することが大切です。ランニングを再開する際は、以下の点に注意しましょう。
ぎっくり腰の後のランニングの注意点
・痛みを感じない程度の強度で始める
・徐々に距離や時間を増やす
・正しいフォームで走る
・痛みが完全に消えるまで、安静にする
・痛みが消えたら、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動から始める
・痛みを感じない程度に徐々に運動量を増やす
・痛みが出たら、休憩して無理をしない
・骨盤を前傾させて、背筋を伸ばした姿勢で走る
・ランニングシューズを履いて、衝撃を和らげる
・ランニング前後にストレッチをして、筋肉をほぐす
無理をすると、腰痛が再発したり、他の部位を痛めたりする原因になります。ランニングのフォームをチェックして、腰に負担がかからないよう意識することも大切です。ぎっくり腰を再発させないためにも、正しいフォームで無理のない範囲でランニングを再開しましょう。
ランニング時に片側だけ腰痛を感じる原因は?
稀に片側だけに、腰痛を感じる方もいらっしゃいます。ランニングで片側の腰が痛む原因は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
理由1:筋肉や筋膜の負担(誤ったフォーム)
ランニングは、足や腰に大きな負担がかかる運動です。そのため、筋肉や筋膜が疲労したり、炎症を起こしたりして、痛みが生じることがあります。特に、片方の足に体重がかかりやすいフォームや、片方の腰に負担をかける癖がある場合、片側の腰だけ痛みやすくなる傾向があります。
理由2:骨や関節の異常
腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症などの骨や関節の異常も、片側の腰痛の原因となることがあります。これらの疾患は、ランニングなどの激しい運動によって悪化する場合があるため、注意が必要です。
理由3:内臓疾患
腎臓や膀胱などの内臓疾患も、腰痛の原因となることがあります。しかし、内臓疾患による腰痛は、ランニングをしていない時にも痛みが出ることが多いため、注意が必要です。
激痛や、頻度が多発している場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。慢性的な痛みの場合は、私たちのような専門治療院を受診してみましょう。
腰痛改善に効果的なランニング方法とは?
腰痛は、ランニングを始めたばかりの人や、ランニングを続けている人のいずれにも起こる可能性があります。腰痛の原因は、筋肉の疲労や緊張、関節の可動域の不足、姿勢の悪さなどさまざまです。腰痛改善に効果的なランニング方法として、以下の点を意識してみましょう!
ポイント1:ウォーミングアップとクールダウンをしっかり行う
ウォーミングアップとクールダウンは、筋肉を温め、冷やすことにより、怪我の予防に効果的です。ウォーミングアップでは、軽いジョギングやストレッチなどで、徐々に体を動かしていきます。クールダウンでは、ゆっくりとしたジョギングやストレッチなどで、体を冷やします。
ポイント2:正しい姿勢を意識する
ランニング時の姿勢が悪いと、腰に負担がかかり、腰痛の原因になります。正しい姿勢は、背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せ、骨盤を立てた状態です。
ポイント3:無理のないペースで走る
ランニングのペースが速すぎると、筋肉に負担がかかり、腰痛の原因になります。自分の体力に合ったペースで走るようにしましょう。
ポイント4:筋力トレーニングを行う
腰痛の予防には、腹筋や背筋などの体幹を鍛えることが重要です。ランニング、ジョギングだけを意識するだけではなく腹筋や背筋もセットで考えていきましょう。腹筋や背筋が弱い状態での運動継続は、腰への負担がかかりやすくなります。
ポイント5:ストレッチを習慣にする
ストレッチをすることで、筋肉の柔軟性を高め、腰への負担を軽減することができます。「股関節」「背筋」「太ももの裏」「ふくらはぎ」など、腰周辺だけではなく体全身が繋がっている意識を持って、ストレッチを行っていきましょう!
腰痛を一瞬で治す(和らげる)方法はあるの?
結論から言うと、腰痛を一瞬で治す確実な方法はありません。腰痛の原因は多岐にわたり、筋肉の緊張、姿勢の問題、椎間板の損傷など、様々な要因が考えられます。短期的な痛み緩和策として、冷却または温熱療法が有効ですが、これは症状の一時的な軽減に過ぎず、根本的な治療とは違います。
腰痛の根本的な改善には、姿勢の改善、適切な運動療法、場合によっては専門家による治療が必要です。中長期的に腰痛を予防していくためには、筋力強化と柔軟性強化のバランスが重要です。これには時間と継続性が不可欠です。一瞬で腰痛を治す魔法のような解決策はないですが、3ヶ月以上など中長期的な視点で考えれば、そこまで腰痛を恐れずに身体を改善していくことがきっとできますよ。
記事のまとめ:腰痛時にランニングをしても大丈夫?について
さて、本記事では腰痛とランニングの関係や注意点をお伝えしました。慢性的な腰痛、急性的な腰痛によって、ランニングの考え方は異なることがお分かりいただけたと思います。いずれにしても、腰痛予防には日常的な軽度の運動習慣、筋力の向上、ストレッチによる筋肉のほぐし、体全体のバランスを意識することが大切になります。本記事を参考に、みなさんの腰痛と向き合うためのヒントとしてみてください!